2000年頃に需要がピークに達し、その後は頭打ちの状況が続いているヨーロッパでは、時を同じくして欧州連合(EU)の統合拡大が進み、伸銅業界でも国やグループを越えた再編が大きく進んだ。
この10年間でのヨーロッパ伸銅業界の変貌と現状、特に、主な再編の成否や業界を取り巻く問題への対応状況を調査した。日本の伸銅品業界が現在置かれている苦しい経営環境を10年前から経験して来たヨーロッパの業界の変貌と現状を確認し、日本の業界の今後の進むべき道筋へのヒントを得るべく調査した。特に、最大の生産国で日本と同様の生産規模を持ち、板・条製品を中心に輸出比率を高めて来たドイツの例を参考に伸銅業について分析した。
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