リサイクル原料は伸銅をはじめとする銅・銅合金素材生産において精銅と並ぶ主要原料ながら、中国での生産が拡大する中、安定した確保が困難な時期が繰り返されてきた。一昨年は伸銅品の需要が回復に向かう中、調達が極端にタイトとなり、伸銅各社が確保に奔走する一方で中国への輸出は堅調であった。
このような事態の再発を未然に防ぎ、将来に備えるため、(一社)日本伸銅協会と共同し て伸銅メーカー各社ほか関連業界、リサイクル業者等へのアンケートやヒアリング等から、その発生、回収、利用の実態を調査した。
リサイクル原料の需要統計は比較的揃ってはいるものの、発生・回収に関わる供給サイドのデータは限られる。そこで、妥当と考えるモデルから発生・回収を算定し、実際に需給との差異から問題点を浮き彫りにした。
中国をはじめとする主要国・近隣国の状況を踏まえ、問題点を整理し、解決に向けた提言を報告する。
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