2017年12月、電線・ケーブル世界最大手のプリズミアンは、米国大手のゼネラルケーブルを買収すると発表した。買収金額は約30億ドルで、北米事業の強化などで世界的な電線メーカーとしてのプレゼンスを更に高めることが狙いである。ゼネラルケーブルはグローバル企業として世界の主要な市場に生産拠点を有する世界最大の電線メーカーのひとつで、この買収の報道は驚きであった。
電線市場を取り巻く環境の変化とそれに対応していく電線産業の取り組みをプリズミアンとネクサンスの二大電線メーカーを通して整理した。両社は売上高のみならず、長い期間に亘って、高い技術力と開発力により世界の電線産業の頂点にあって、主導的役割を果たしてきている。この両社の歩みをみるとき、「グローバル化」と「M&A」は欠かせない。
いま第四次産業革命と呼ばれ、多くの分野においてイノベーションが起きている。その実現に、電線産業に対し様々な技術対応の要請がある。
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