インドはブラジル、ロシア、中国と共にBRICsと称され、次世代の経済発展国として期待を集めていた。しかしインドはIT面では大きな発展を遂げたが、経済発展は期待外れに遅く停滞している。
インドは社会、文化、自然面で多様性に富み、世界最大の民主主義を標榜・実践している。政策の実行には妥協・調整が必要でスピード感に欠け、不完全になっている。2014年のモディ首相の就任以降、三大改革(物品・サービス税の導入、土地収用法の改正、労働改革)を進めているが、その成果は物品・サービス税の導入に留まっている。改革の遅れ、改革による混乱、そして電力に代表されるインフラ整備の遅れから外資導入による工業化は遅延し、その潜在的なポテンシャルを利用できていない。
インドの工業化は遅れにより銅需要の伸びは年間1万トン程度に留まっている。インドは当面の間、マイナーな銅消費国に留まる可能性が高い。
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