世界各国のリサイクル可能な廃棄物が国境を越えている!
おりしも、中国では2006年の始めの第11次5カ年計画において、全世界を取り込むリサイクルの拡大を更に強化する方針が提示された。
2010年での銅需要を630万トンと見積り、リサイクル分野での銅回収量はこの30%に相当する200万トンを目標としている。現状の中国国内における銅含有スクラップ市場は小さく、輸入にて銅供給を賄う構図である。これらの輸入量は近年増加の一途をたどり、世界の105ヶ国から行われており、日本は最大の輸出国となっている。
本報告書では、近年における輸入廃棄物資源原料の物量増加の傾向からみて、この中国の将来目標値は控えめであると判断され、間違いなく達成できる数値と予測した。さらに、リサイクルの規模、回収品の再利用の実態と香港の役割など市場の影響や発展への相関も興味深い。
このような廃棄物資源輸入量増加を求める主な要因としては、中国の急激な経済成長による資源需要の増大に加え、中国国内資源の不足やインフラの負荷低減などが挙げられる。
2006年時点では、世界の3,500社以上が中国への輸出許可を得て、各国の国内市場における廃棄物発生量の抑制を補完し、リサイクル資源の需給格差を埋めるべく、全世界からの廃棄物資源の効率的利用を推進している。
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