世界最大の銅需要国、その他の非鉄金属も大きな需要の伸びを示している中国の商品先物市場の歴史、取引概要、管理・監督、裁定取引、日本との関係、今後の見通しについて報告する。
その立ち上げ期から中間段階での整理、集約化を経て現在に至るまでの経緯についての報告に続き、全体の取引量、上場商品毎の取引量、取引規模についての主要非鉄金属取引所との比較等を示した上で、商品取引の円滑な実施、発展のために大きな比重を占める規制体制、制度整備の状況について記述した。
続いて、銀行等の金融機関の参入で注目を浴びているLME等との間の裁定取引についてその概要を示すとともに日系企業と上海先物取引所の係わり合いについて触れている。最後に、金融取引所も巻き込んで合従連衡が進む取引所の統合の流れの中で上海先物取引所がどう対応しようとしているのか、そういった中国先物市場の動きがわが国との係わり合いの中でどのような意味を持つのか、中国政府の考え方も含めてレポートする。
さらに、リーマンショックに端を発した世界金融不況が上海先物取引所に与えた影響についてもその概要を明らかにする。
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