研究所の独自テーマとして、昨年度の「クリティカルメタルとその代替可能性」に続き今年度もクリティカルメタルを取り上げ「クリティカルメタル 2008」として報告する。昨年度はクリティカルメタルの定義や対象を提案するとともに、価格高騰度、日本の輸入増加率、中国の消費増大と自給率の低下、生産の集中とカントリーリスクを評価項目にした場合のクリティカル度の高い金属の紹介を行った。
今年度は近年の資源ブームを背景に変動した中長期の価格動向と日本の消費動向から、クリティカルメタルになりやすい、クリティカルメタルになる可能性の大きい金属を選定した。価格については40鉱種について当研究所が発足した1988年から2008年までの価格を調査し、その変動の大きさや頻度に関して評価するとともに、価格の上昇の速さや逆に降下する時の速さや大きさについても評価した。
また消費量に関しては30鉱種について同期間の推移について調査し、その増加率や世界消費に対する比率などを評価した。
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