銅精鉱の買鉱条件はLMEの銅価格と共に鉱山および製錬にとって最重要事項である。この買鉱条件はその時々の需給状況を反映してup/downを繰り返してきたが、昨今は鉱山側の寡占化と中国、インドの急激な銅精鉱需要により、鉱山側に一方的にそれも過度に偏った有利な状況が続いている。
市場価格は放置すれば極端から極端に走るが、これでは鉱山、製錬とも安定的かつ持続可能な経営は困難となり、基礎素材を合理的な価格で安定的に供給するという社会的責任も果たし得ない。
このような状況下、買鉱条件は如何にあるべきか基本に戻って考察を試みた。本稿が原料担当者ばかりでなく鉱山側も含め周辺の関係者や、その重要度から鑑みて関係業界のトップ層や政府関係者にも参考となれば幸いである。
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